近年、日本では美容医療が日常化し、
「シミ除去」「二重術」「ケミカルピーリング(刷酸)」は最も需要の高い施術のひとつです。
しかし一方で、適切でない施術選びや不十分なアフターケアによるトラブルも増加しています。
本記事では、初めて美容施術を考えている方でも迷わないよう、
医療目線+利用者目線の両方から “本当に役立つ情報” を整理しています。
■ 1. シミ取り(レーザー)の基礎と後悔しない選び方
● シミの種類によってレーザーが違う
シミは一見同じに見えても、医学的には複数の種類が存在します。
| シミの種類 | 特徴 | 向いている治療 |
|---|---|---|
| 日光性黒子(老人性シミ) | 最も一般的、境界がはっきり | Qスイッチレーザー |
| 肝斑 | 頬左右対称、ぼんやり | 低出力レーザー・トラネキサム酸 |
| 雀卵斑(ソバカス) | 遺伝性、鼻〜頬に点々 | ピコレーザー |
| 炎症後色素沈着 | ニキビ跡などの黒ずみ | ピーリング+美白治療 |
誤ったレーザーを当てると悪化する例もあるため、
「シミ診断」ができる医療機関を選ぶことが最重要です。
● シミ取りレーザーの施術の流れ
- 医師がシミの種類を判別
- 照射(数秒〜数分)
- 当日は軟膏とテープ保護
- 7〜14日でかさぶた脱落
- 紫外線対策(1〜3ヶ月必須)
● シミ取りで失敗する典型例
- 肝斑に高出力レーザー → 濃くなる
- 施術後に日焼け → 再発
- 施術後のメイクで炎症 → 色素沈着
✔ 失敗を防ぐチェックリスト
- 医師が診断してから照射するか
- 「再発保証」や「打ち直し制度」があるか
- 紫外線対策の説明が丁寧か
- 即日濃いメイクを推奨してないか
■ 2. 二重整形(埋没法・切開法)の正しい理解
● 埋没法と切開法の大きな違い
| 方法 | 特徴 | 向き/向かない |
|---|---|---|
| 埋没法 | 糸で二重を作る。ダウンタイム短い | 脂肪が少ない人に最適 |
| ミニ切開法 | 半切開でラインを固定 | ナチュラルと持続のバランスが良い |
| 全切開法 | くっきり固定、半永久 | まぶたが厚い人、再手術の人 |
● 埋没法で「取れやすい人」の特徴
- まぶたの脂肪が多い
- アイプチを長年使用して皮膚が伸びている
- 幅の広い二重を希望している
- アレルギー体質で腫れやすい
➡ この場合は 切開法や脂肪取り併用 が推奨されることも。
● カウンセリングで必ず確認すべき項目
- 希望幅が自分のまぶたに合うか(似合わない幅は取れやすい)
- シミュレーションで「まぶたの厚み」を説明しているか
- リスク説明(腫れ・左右差)が丁寧か
- 術後トラブル時の対応(再調整は無料? 有料?)
- 「症例写真」が本人医師のものか
■ 3. ケミカルピーリング(刷酸)の知識と注意点
● ピーリングの種類ごとに効果が違う
| 成分 | 効果 | 適している人 |
|---|---|---|
| AHA(フルーツ酸) | 角質除去・透明感 | 初心者向け |
| BHA(サリチル酸) | 毛穴詰まり・黒ずみ | 脂性肌向け |
| TCA | 強力、深いシミや凹みに作用 | 中上級者・医療機関のみ |
| 乳酸ピーリング | 優しい・保湿 | 敏感肌向け |
● ピーリング「やってはいけない」誤り
- 自宅で濃度の高い薬剤を使う
- 日焼け直後に施術
- 施術直後にスクラブを使用
- 週1以上の過剰ケア
➡ 肌バリアが破壊され、逆に色素沈着や炎症の原因 になります。
● ピーリングの正しい頻度
- AHA / BHA:3〜4週間に1回が最適
- TCA:数ヶ月に1回のみ
- 肌が弱い人は間隔を空ける
■ 4. 良い美容クリニックの見分け方(最重要)
✔ ① カウンセリングが医師主導か
看護師のみ対応、施術説明が曖昧 → 危険
✔ ② 料金体系が明確
「麻酔代」「針代」「再診料」などが不透明はNG。
✔ ③ 症例写真が豊富
Before/After が少ない医院は経験不足の可能性。
✔ ④ 強引な営業をしない
「今日決めたら安い」方式はトラブル率が高い。
✔ ⑤ アフターケアが充実
・24時間相談
・無料再診
・再発保証
これらはクリニックの質を判断する指標。
■ まとめ
シミ取り、二重整形、ケミカルピーリングは
適切に受ければ非常に満足度の高い美容施術です。
しかし、
- 自分の肌・まぶたの状態を理解する
- 施術の仕組みとリスクを知る
- 医療機関の選び方を押さえる
これらができて初めて、安全で満足度高い結果が得られます。
美容医療は「価格」ではなく、
技術・診断力・アフターケア がすべてです。